2004-07-01から1ヶ月間の記事一覧
荒んだ空気と書き飛ばしたようなスピード感。不穏なイメージの断片群。不条理ナンセンスマンガのような作品。
らも氏追悼を兼ねて再読。乾いた文体でタナトスからエロスへの回帰が綴られる良品。改めて合掌。
物語の強度には欠けるけれど、動画の歓びに溢れた作品でした。
一愛読者として、氏のご冥福をお祈り致します。
グレイス・ケリーとジェームズ・スチュアートのキスシーンが官能的で、思わずうっとりすること請け合いです。
全篇「思想」に落ちこぼれた恨み節で読み通すのがツライ。全体的に文章がぎくしゃくしていて構成もひどい。
修善寺で臨死したさいの深刻さを、冷静かつ軽妙に語る「思ひ出すことなど」は、漱石の世間への印象が垣間見えて趣深い。
拝島駅前で待ち合わせてふたりでふらふら歩く。目当ての店は満席で入れず、チェーン系中華レストランへ。 その後マコト氏のお宅へお邪魔し「新世紀エヴァンゲリオン」のDVDを鑑賞。朝までにテレビシリーズ全話と 「THE END OF EVANGELION」を観てしまった。
はじめてライヴを聴いたのだが、中心の無い渦のような音像がつまらなかった。 リズムセクションに官能が感じられず、単調な盛り上がりに飽きて30分で退出。
ギターのディストーションやフィードバックノイズが猛り狂ったような音が対のスピーカーから巨きな音で。 諸行無常というKANJIで、また演奏時間も短くてよかった。
プラスティックスの低音を強めたようなのとか、クラフトワークみたいな曲とか、あんまり感心しなかった。 たまに挿入される即興的な電子音のやりとりはおもしろかったが、いかんせん換気という概念が ほぼ死滅している会場では音楽の印象に勝る滝のような汗…
千体以上ある千手観音はまさしく後白河(ていうか清盛か)が握った富と権力の象徴。 観音二十八部衆像のなかでは婆藪(ばす)仙人という老修行者の表情がとくに印象的だった。
「蝮がでるのできをつけてください」という立札に笑いをかみ殺したのだ。どうやって気をつけろと。
UAの歌唱力は音楽の自由に溢れていて、彼女を軸にバックバンドとしての菊地クインテットも緊張感ある演奏を聴かせた。 個人的には「チュニジアの夜」をUAのボーカルで聴けたのが嬉しかったが、ジャズという音楽にライブでダブをかける おもしろさはよく分か…
サックスのアルフレッド・ハルトがノリノリで印象的。しかし彼の稚気溢れるサックスにはどうも官能が足りないのだった。 メンバーに多少の違いはあったもののONJQと同じような印象。カヒミカリイは浴衣姿であらわれ、大友のやる気を促進させた(伝)。
五重塔のてっぺんに自分の死体が突き刺さっているところを思わず妄想した。
蝉の声が延々とアンビエントなサウンドスケープを現出せしめており心地よかった。
臆病でおくての三四郎が、漠然と恋の思いに疑心暗鬼になったりもたもたしていて情けなく実に良い。
ジャック・ボラックの芸達者ぶりが楽しめる。ロック精神とはロック音楽にのみ宿るものではないんだぜメーンというKANJI。
よい表紙。「戦後民主主義」ということばをちょっと使いすぎだ。村上春樹についての一文は春樹消費者の一面を映し出している。
多くが国木田独歩と花袋の交友について記される。帝都東京への明治人の一回想としても興味深い。
アナーキストのモーティヴが深いロマンティシズムに裏打ちされていることを指摘するあたりに首肯した。
レーベル名(ジャズエレクトロニカ)そのままの音楽。まあ、きっとチック・コリアなんかも好きで、というような。 それでいてエレクトロニカで、アン・サリーも一曲だけ参加しています。よく出来てるんだけど、何も残らない一枚。
やはり第2曲「ディエス・イレ」の豊かな曲想がたまらない。 思わず「キリエ・エレイソン、クリステ・エレイソン」(昔コーラスしていたので)などと叫んだりする今日この頃。
投票所は畑の真ん中にあるかつての学び舎です。
無駄なカットが一切なく端正な作品。見ていて清清しい。
未完の作「邪宗門」の雰囲気も捨てがたいが、恋慕する女の大便を食べて叶わぬ恋を諦めようとする「好色」は衝撃的。
妄想と憂鬱のひそやかな祝祭が充溢した短篇集でありました。