2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

やまだないと / 西荻夫婦

あんまりペンタッチが好きではありません。他の作品も読んでみないと、良し悪しは言えないけど。もうちょっと年取ってから読んだら感じるものがあるかな。

魚喃キリコ / 短編集

ポエムとイラストで構成された作品が何点かありますが、それらはちょっと苦手な感じ。佐々木マキとかの、60年代っぽいテイストがあるような。気がしないでもない。

魚喃キリコ / 南瓜とマヨネーズ

新しさとか、表現に特筆すべきものはないのですが、私小説的な物語性と、クールな塩梅のペンタッチが人気の理由かな、と思いました。画風としては『ガロ』なんかに載ってそうです。最後にちょっと胸がキュンとしました。ていうか濃厚に90年代で、精神はあれ…

菊地成孔 / サイコロジカル・ボディ・ブルース解凍 (白夜書房)

衒学的、そして饒舌。実にインチキくさいこの塩梅が、菊地のテキストに触れる喜びでもある。「格闘技ファンがいかなるものか知らないが、格闘技ファンではないひとが、何かのアナロジーとして読むのが面白いかもしれない」と最初は思った。「ところどころ、…

菊地成孔、大谷能生 / 東京大学のアルバート・アイラー (メディア総合研究所)

音楽の記号化されるプロセス(平均律〜バークリー・メソッド〜MIDI)を通して、ジャズ中心に米国の大衆音楽を概観できる。既刊『憂鬱と官能を教えた学校』はいささか大部で、音楽理論に関する記述も多いけれど、本書は理論史というよりはジャズ中心の大衆音…

map presents タラ・ジェーン・オニール@町田簗田寺

曇天の中、タラ・ジェーン・オニールを観に、町田へ。会場の簗田寺に向かうバスの外で雨がぱらつきだす。 五時すぎから、まず齋藤紘良のソロ。ピアニカやギター、テルミンなどを演奏、リアルタイムでサンプリングし、ループさせてひとりアンサンブルを作って…

City,Country,City(http://www.geocities.jp/masa7146jp/citycountrycity/index.html) `Feelin' Blue' @恵比寿エンジョイハウス

マコト(id:mktz128)氏とご飯でも食べようと約束していたのですが、氏が体調不良のため、恵比寿に遊びに行きました。 いや〜、フロアが激しく熱かったです!選曲もファンクやラテンが多くてとても楽しめました。

村上龍 / 半島を出よ (上巻、幻冬舎)

とりあえず下巻を読了してから感想を書こうと思う。『昭和歌謡大全集』の設定を引き継いだ、なかなかおもしろい作品。龍の架空歴史物(『五分後の世界』や、少し前だけど『愛と幻想のファシズム』)にはどうも惹かれるところがある。

クインシー・トループ、マイルス・デイヴィス / 完本 マイルス・デイヴィス自叙伝 (JICC出版局)

マイルズ・デイヴィスは「やる男」だ。彼が人生においてやることは大きく三つに分けられる。「音楽をやる」「女とやる」「クスリをやる」。ザッツ・オールって訳でもない。けれど、その印象が強すぎる。面白いのが、マイルズがしょっちゅう「クソッ!」と言…

二ノ宮知子 / のだめカンタービレ (12巻、講談社)

作中でのだめが「バッハは正しすぎる感じがする」というようなことを楽典(平均律の理論書)を読みながら言っているんだけど、先日聴いたヨーヨ・マのバッハはまさにその「正しすぎる」感が出ていて、フィットしない演奏でした。でもバッハってポップだよ。

HYDEPARK MUSIC FESTIVAL 2005

夜、渋谷は田所(http://yoppa.sakura.ne.jp/blog.php)ご夫妻の結婚パーティーに出席。久しぶりにかずみ(id:kazumi_y)さんに会って、チラシをもらう。いや〜、うちの近所でこんな催しが...。万難排して行かねばのう。 それにしても田所さんのデスクトップソ…

ピーター・チェルソン監督 / Shall We Dance(http://www.miramax.com/shallwedance/)

ジェニファー・ロペスがだんだんかわいく見えてくる。というより、あれだ、彼女の鍛え抜かれた肉体が凄い!作品としてはたいしたことないけれども、踊る喜びについてはじょうずに描けている。英語のせりふが分かりやすくてよかった。

宮藤官九郎監督 / 真夜中の弥次さん喜多さん(http://yajikita.com/)

素晴らしいラブストーリー。ちょっと最後の方だれたけど、これは良い作品だ。2時間くらいでまとまるともっと良かった。長瀬智也と中村七之助の演技はすばらしい。特に、長瀬はこれからもっと年をとるとけっこう見られる俳優になっていくんじゃないか、と予感…

タモリ倶楽部 (テレビ朝日)

TV

サトエリがかわいかったです。上腕〜♪

きょうも元気でわくわくラジオ (第一放送)内「ときめきインタビュー」

童話作家の角野栄子が出演していて、代表作の『魔女の宅急便』を通して、どうやって物語を書いていくかということについて話していた。四つくらいから自分のために「うそばなし」を作っていたという角野女史。ことばの選び方や声色から人柄が伝わってきて、…

アンドリュー・ソート監督 / ロックンロールの歴史 8巻:ナイスなディケイド:70年代

エルトン・ジョン(ドナルドダック仕様)や、スティーリー・ダン、ピンク・フロイド、デビッド・ボウイなどのライブ映像を観ることができた。 後半が実に素敵だった。スライ、E,W&F、ファンカデリックなどのファンク大会!辛抱たまらず、悶える!!ああああ…

アンドリュー・ソート監督 / ロックンロールの歴史 7巻:ギター・ヒーローたち

ジミヘン、オールマンブラザーズバンド、ザ・フーなどの演奏が聴けて楽しかった。ピート・タウンゼントは言う。 「俺のギターを弾きながら腕を回転させるパフォーマンスは、キース・リチャーズのコピーなんだぜ。ストーンズのギグに行ったら、彼が腕を回して…

金両基 / 韓国人のまっかなホント (マクミランランゲージハウス)

韓国でも近年少女売春が問題になっているそうで、ある大学が、風紀の乱れを糺し風俗を向上させんがために「純潔学部」という学部を創設したという話が笑えた。さすがは儒教の国だね。

N響アワー (教育テレビ)

TV

モーツァルトのピアノコンチェルト24番(1998年演奏)。第1楽章は、ピアノが軽くて、こんなに流れるようでいいのか、と思ったけれど、もの凄かった。ピアノの音が減衰して消えそうになったところで、ぐっと弦が入ってくる。気持ち良い!ため息ひとつ。ポップ…

スタンリー・ドーネン監督 / パリの恋人(原題:Funny Face)

オードリ・ヘップバーンとフレッド・アステアが主演、監督はドーネンで、衣装がジバンシー、音楽がガーシュウィン。これでつまらない映画のはずがない!という明るいミュージカルでした。オードリーがパリの酒場で踊るシーンがあるのですが、そこがなかなか…

アルフレッド・ヒッチコック監督 / 引き裂かれたカーテン

セリフの三分の一くらいがドイツ語(主な舞台が東ベルリンだから)。主人公の男が、農場で腹を殴られるカットが印象的でした。ジュリー・アンドリュースにとっては『サウンド・オブ・ミュージック』の次の映画なのだけれど、当時のファンはどう思ったんだろ…

音楽の泉 (第一放送)

ピアノ協奏曲2番は第1、第2楽章とも凄いのな。これはある種、プログレではないかと思う。第3楽章はメロディをほとんど覚えているので、ラジオにあわせて歌いました。 解説:皆川達夫 「ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 作品18」 ラフマニノフ作曲 指揮:小澤征…

Weekend Japanology (http://www.nhk.or.jp/nhkworld/english/japanology_e.html 教育テレビ)

TV

ピーター・バラカンと北中正和が英語で日本のロックについて語り合っていました。ここでもやはりイノベーティヴな存在としてはっぴいえんどが取り上げられるのですね。もう日本語のロックははっぴいえんどがクリエイトした、というのが支配的な言説になって…

タモリ倶楽部 (テレビ朝日)

TV

タモリがジョン・ケージの曲を山下洋輔みたいに弾いていておかしかったです。

内田樹 / 先生はえらい  (ちくまプリマー新書)

師弟関係というものは、「誤解」に基づいて生成されるものである、という考えに基づいて、「コミュニケーション」や、「理解」について主に語られる。村上春樹がたしか『スプートニクの恋人』で書いていた一節に「理解とは誤解の総体である」ということばが…

春日武彦 / ロマンティックな狂気は存在するか  (大和書房)

「消息」ということばを「物事の様子」という意味で使う春日はやはり文学的な精神科医である。彼の主張は一貫していて「狂気は類型である」というもの。「正気」の持つ秩序から抜け出して、「自由」を象徴するような「狂気」、つまり「ロマンティックな狂気…

永井均 / これがニーチェだ  (講談社現代新書)

なかなか晦渋な文体で、読みにくい。哲学の人なんだなあ、という感じ。永井の解説するニーチェからは、彼は延々と「真理」について述べている感を受け、またわたしがまったく「真理」に興味が無いことを再確認する良い機会になった。偉大と称される思想家や…

森岡正博 / 感じない男  (ちくま新書)

作者は自分が思春期に二次性徴を以って男性的に変化していった自分の肉体を受け入れることが出来なかったという経験を元に、ロリータコンプレックスや制服好きが理解できる自分を通して、欲情するということについて思考していく。森岡の誠実さや繊細さがよ…

斎藤美奈子 / 文章読本さん江 (筑摩書房)

文章読本と文章(文学、新聞etc)のヒエラルキー変遷への考察が中心。『赤い鳥』の作文に対する考え方や、明治34年頃に提案された「棒引きかなづかい」の愉快さなどが印象に残った。こんにちの対面型文章の趨勢を鑑み、「読みやすいことはよいことである(と…

おうごんしゅうかん。

最近本を読む時間が少なくなっているのだが、ゴールデンウィーク中は、案外とリラックスして本を読むことができて、うれしかったし、楽しかった。読みながら、途中で寝ることがよくあった。それもまた気持ちよいのだ。ふだん併読している本を次々読了したの…