2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

村上龍、伊藤穰一 / 「個」を見つめるダイアローグ (ダイヤモンド社)

興味深かったところ↓ 伊藤 僕はそもそもインターネットが発展したのは、民主主義があったからこそだと思う。いくらインターネットの技術が進歩しても、民主主義の社会体制がなかったら、できない商売がいくらでもある。ネットの株取引なんて、その典型だよね…

町山智浩 / ブレードランナーの未来世紀 (洋泉社)

未来都市だけでなく、すべてのハリウッド映画がポストモダン建築のように過去の映画の寄せ集めになってしまった。昔の映画の続編やリメイクだらけ。オリジナルのアイデアの映画は本当に少なくなった。しかも、いちおう「オリジナル」の映画も、ほとんどは過…

町山智浩 / 映画の見方がわかる本 (洋泉社)

銀林みのる / 鉄塔 武蔵野線 (新潮文庫)

「―アキラ、すごい作戦があるんだけどな」 お菓子を食べてしまってから、わたしは径ろに話を持ちかけました。相手を誘うにあたって、それを作戦と言ったり、探検と言ったり、調査と言ったりすれば、相応の効果が生ずることを、わたしは経験上体得していまし…

東京ザヴィヌルバッハ / VOGUE AFRICA

CD

ひじょうに技術やセンスとメイニアックな精神を要して作られたのだろうけれど、とても聴きやすい。キャッチーでポップな、ロボット・ジャズ。そして、いつも忘れないザヴィヌル風味。リターン・トゥー・フォーエビッシュな電子音。キュート。浅草あたりで、…

ONJO / Otomo Yoshihide’s New Jazz Orchestra

CD

「Eureka」(ジム・オルーク作曲)でカヒミ・カリイが歌っているのだが、ここでのカヒミの歌唱はたいへんすてきで、うっとりする。音の粒子が目に見えるような、というとなんともおかしな形容なのだが、もうなんだかそんな感じ。サウンドは全体的に高校男子…

大友良英ニュージャズクインテット+大江達也 / ONJQ+OE

CD

「音」や「音楽」そのものに対する問いかけといえるような音楽を作り続けている大友の精神に呼応した、大江の存在感が確かに感じられる。「音」や「音楽」を聴くことに対する問いかけ。アンビエント風味ジャズのロングトラック2曲。疲れているときは、うとう…

大友良英、ビル・ラズウェル、芳垣安洋 / SOUP LIVE

CD

とても気持ちの良い音。手数の多いドラムス、悪夢のように漂うベース、爆発力のあるギター。それらがとてもよい塩梅にミックスされて味わい深い、活力サウンドを作り出している。

吉本隆明 聞き手:糸井重里 / 悪人正機 (新潮文庫)

よかったところ↓ 結論から言ったら、人間というのは、やっぱり二四時間遊んで暮らせてね、それで好きなことやって好きなとこ行って、というのが理想なんだと、僕は思うんだけど。 ええと、ほら、僕らの世代の人たちで、ちょっと左翼っ気のある人なんかだと、…

矢口史靖監督 / スウィングガールズ

米沢弁がなんだか嘘っぽかっだだす。 んだんだ。 でもええがんじのえいがだっだだす。 んだんだ。 えがっだえがっだ。えーがだっだ。 いろんな意味でファンタスティックな映画だ。喜劇的な要素を強調するカットが多かったので、そこらへんに監督の「青春」を…

小沢健二 / 刹那

CD

小沢健二の作品を一番最初に(楽曲として)聴いたのは、1997年のことで、さすがにその前から(スチャダラパーと一緒にリリースした)「今夜はブギーバック」は(断片的に聞いて)知っていたが、興味が無かった。 わたしの中学入学は1993年(平成5年)。当時…

東京ザヴィヌルバッハ / a8v(on the earth)

CD

嗚呼、変態的なジャズ。アーベインナイトでアンドロメダでアンドロギュヌスでアフリカンだわね〜。アパシーなあなたもあたまがアラアラクラクラしてきますよ。アアアア...。

ヴィンセント・アトミクス / VINCENT II

CD

ウゥ、胡乱なジャズ。

ビートルズ / Rubber Soul

CD

ビートルズの音楽はロックというより、爆発的なポップ感。むかし村上龍が、「ラジオから聴こえてきて、その音量ツマミを大きいほうへひねらせる音楽が、ポップミュージックなのだ」と語っていた覚えがあるのですが、ビートルズの音楽ってのは、まさにそれ、…

坪内祐三 / 一九七二 (文春文庫)

以下は、本書301〜302頁からの孫引きである。初出は『ニュー・ミュージック・マガジン』1971年12月号(特集「ぼくたちにとっての伝統の問題」)。 ぼくらがたかが海の向こうの国の音楽に、これほどまでに熱狂的になるというのは、ぼくらもまた同じ状況のなか…

佐々淳行 / 連合赤軍「あさま山荘」事件 (文春文庫)

あさま山荘事件についての回想記。「攻撃」を「警備」と呼称する警察のいちいちが軍隊に擬えられているのが印象的。

永井一史展@ギンザグラフィックギャラリー

webで紹介されてないものが、おもしろかったです。口で言ってしまうとつまらないので、これは見に行くしか。

青騎士の画家たち@ニューオータニ美術館

カンディンスキーを目当てに行ったのだけれど、フランツ・マルクの画が(特に「馬の誕生」という作品が)力強く、フレッシュな具合でよかった。版画と水彩画中心の小規模の展示だったけれども、なかなか良い雰囲気だった。

東京-ベルリン/ベルリン-東京展@森美術館

1910年〜1930年代の展示品がおもしろかった。「独逸国際移動写真展」など、20世紀前半の両国の作品は、前衛的なものをピックアップしたこともあるのかもしれないが、暗く重い雰囲気のものが多かったようだ。 展覧会として、大きすぎる企画であることは否めな…