2本立て



1. トイレで出産編


ぼくは妊婦らしい。病院にいるのだが、なぜかトイレで出産することになる。
担当のお医者さん(女性)に一目見て、惹かれて、胸がドキドキする。恋をしそうだ。
しかし、彼女にうっとり見とれている場合ではない!ひどい陣痛が始まる。


しばし後、産道が開けて、赤ん坊の頭が出てくる。
ところが頭がするっと出たところで、赤ん坊の首がポキっと折れて、頭が便器の中へ飛びこむ。
それは血まみれの大きな亀の頭だった。ぼくはぞっとして思わず大声で叫ぶ。「キャーッ!!!」


2. 人面階段駆け下り編


階段の傾斜角度からいって、大学校内にある長い階段らしい。
ぼくはなにかの罰で、この階段を走りながら駆け下りなくてはならない。
階段の下、校舎の窓という窓、好奇に満ちたたくさんの目が光っている。
そして、ぼくは階段を駆け下り始める。途中で勢いがついてきて自分でも足がとめられなくなる。


降りていくうちに、足の裏がなんだかぬるぬるする。おまけに靴をはいていたはずなのに裸足だ。
足元を見ると、いつのまにか、階段の段の部分に人の頭が生えている。
歩みを止めたいのだが、とても無理なスピードだ。
からだもふらふらして足を踏み外したら、下まで転げ落ちてしまいそう。
ケタケタ笑う人面の上をぼくはどんどん駆け下りていく。さまざまな体液で足が濡れて気持ち悪い。