2006-04-30から1日間の記事一覧
読んでおもしろかった記憶があるのだが、どうおもしろかったのか、時間が経ってしまったこともあってすっかり覚えていない。
明治時代に福澤諭吉が唱えた「脱亜入欧論」をつぶさに解説するところから始め、日本の近代における教育がどのような目的でドライブされてきたかを描いている(読んでからしばらく経っているので、再読したい)。
平川克美の「現実に理想をすりあわせるなんてナンセンスである」という論がいちばんすわりが良く、得心した。内田樹による前書きも良い。
著者の述べている「米国の特務機関が跳梁跋扈するオキュパイド・ジャパン像」はそのまま鵜呑みにできないが、戦後米軍統治下の日本ではさもありなんと思われる陰謀術数の数々がドキュメント風にまとめられていてなかなか読みやすかった。