SPANK HAPPY

午後5時、新宿駅東口でまろんさんと待ち合わせ。新宿ロフトへ。
お目当てはスパンク・ハッピーで、それも3,40分の出演だと聞いて
いたので、当初見送ろうかとも思ったのだが、ウェブ上で招待客を
募っていたので、ダメ元で応募したら当選した。折角の機会、これ
幸いとまろんさんを誘い、雪のちらつく新宿へと繰り出した次第である。


開場前に、ピロスエさんとお会いしたので、まろんさんと3人で開演まで
バー・スペースでお喋り。DJは悪くなかったのだが、いささか爆音で
話も出来ない音量だったので、別のスペースがあったのは助かった。


予定時刻を20分ほど過ぎて、最初のバンドは航空電子。この日記を
読んでおられる方には、コンピレーション「HAPPY END PARADE」で
「春よ来い」をカバーしていたバンドといえば分かっていただける
だろうか。バンド編成はヴォーカル1、ギター3(!)、ショルダーキー
ボード2(一人はママスタジヲからの助っ人)、ベース1、ドラムス1
(ひげを生やしてヘッドフォンをしたテダレな風情の人)、ステージ
中央にシンセサイザーが2台置いてあり時折それをいじってプキュ
プキュポキュポキュ音を出す。演奏は他愛も無いが、とにかく若さと
バカさに溢れている。ひとり中年っぽいドラマー氏の演奏がサウンド
全体を引き締めていて好感を持てたが、大所帯でやる理由がないよう
な気もした。元々友達バンドでリストラできないとか、そんな理由が
あるのだろうか(苦笑)。「星空サイクリング」を激しくカバーして
いたのが印象的。まあ、元気なのはいいことです。ホントにホントに。


続いて、ダンボール・バット。バンド編成は、ヴォーカル1、ジミヘン
ギター1、スライダンサー1、バッキングボーカル1、キーボード1、
ベース1、ドラムス1。これまた航空電子に負けずと劣らじ大所帯バンド
だが、非常にキッチュというか訳がわからないというか虚構感が強い
というかコミカルというか説明のしにくい歌謡ロックバンド(笑)。
全体的にコンセプト不明感を狙いすぎなような気もするが、「湾岸通りを
左に折れて」という曲が明るく楽しく良かった(タイトルのつけ方を
間違っているような気もするけど、そこらへんはどうでもいいや・笑)。
自意識過剰なのか無意識過剰なのか良くわからない混沌とした感じは
悪くないけど、アルバムを買いたいとまでは思えないんだよな(苦笑)。


お目当てのスパンク・ハッピー。今までグチャグチャしていたステージが
すっきりと何もなくなって二の腕のおばさん化著しい岩澤瞳といつも妙な
テンションの菊地成孔が登場。ここで大きな拍手が起こる。まあみんな
スパンクス観にきたわけだよね。それはどうでもいいのだが、突然1曲目を
「麻酔」で始めるのには驚いた。案の定、岩澤は高音が出ずに大きく2度ほど
音を外した(まあ、別に大したことじゃないんだけど・笑)。もちろん隣で
菊地さんは苦笑。ああいつもの感じだ。イイ感じイイ感じ(苦笑)。今回、
ちょっとした挑戦だったのか気分だったのか良く分からないけど、1曲目に
スロウテンポのバラッドを持ってくるのはどんなもんだろー、と思った。
続けて「アンニュイ・エレクトリーク」「インターナショナル・クライン・
ブルー」「Angelic」と3曲やってMC。今日、岩澤はいつもに増して歌詞を
忘れているようだったが、こんなのテレビで流して大丈夫なのだろうか(笑)。
まあこの生々しい脱力感がスパンクスではあるのだし、嫌いではないのだが、
いくらCSといっても限界があるのでは?(CS番組のひどさは観たことが無い
ので知らない・笑)。MCでは当然マイケル特番が放映中だったので、そのことに
触れる。お決まりの北朝鮮ネタ、イラク攻撃ネタなどで観客を沸かせつつも
菊地氏曰く「美や整形や人生なんかを音楽にしてみました」(笑)という名曲
「拝啓 ミス・インターナショナル」で〆。いつ聴いても名曲です。独特の
多幸感があって、胸がドキドキして、なんとなく聴きながら死にたくなるな(笑)。
一応アンコールで「Sweet」をやってたけれど、この曲に限らずスパンクス
バックトラックってどれもみな良く出来ているよなーと思う。やはり好きな
ヴォーカルデュオ(笑)なのです。アンニュイっていうより、最近はとみに脱力感を
感じるけどな(笑)。セカンドアルバムが楽しみ。今後一体どうなるのだろう。


終演後、ピロスエさんと瀧坂さん、瀧坂さんのお連れの女性の方、
まろんさんとぽつぽつと話をしながら歌舞伎町で食事。電車の中では、
まろんさんとよしなしごとを喋繰りつつ帰宅は午前零時。就寝午前6時(苦笑)。