自称・山梨の教員



だんごを盗み食いした僧侶の息子が見せしめのために殺される。
彼は自分を殺す百姓たちと世を呪いながら死んでいき、やがてその呪いがかなう。


その日は僧侶(南方山伝宝院という寺の住職で、何故かこう呼ばれている)の葬式の日だった。
僕が家族に遅れて、伝宝院へ行くと、そこでは葬式の模様がいつまでも先に進まないことに気づく。


そこでは時間がループしている。
延々と繰り返される念仏の声。
坊主の呪いで時間がある一点でせきとめられているのだ。


僕達は、呪いを解き自称・山梨の教員と寺を後にする。