Cornelius / Fantasma (1997, Trattoria/Polystar)



このアルバムが出たのはぼくが高校生のときで、近所のレンタル屋で
借りてきて、テープに落として、かなり聴いていました。その時は
ただ聴くのに夢中で全然分からなかった音も、6年ぶりに聴き返して
みると、ああそんなにブライアンみたいな、とかいろいろ思うところが
あって自分なりに音楽をいろいろ聴いてきたんだなあ、なんて回顧
しちゃったり。収録曲では今も昔も小品の「2010」という曲が好き。
この曲はバッハの「トッカータとフーガ」をエレポップな編曲で
聴かせるのだけど、構成はなんとなく、EL&Pの「ナットロッカー」を
下敷きにしてるのかなあ、なんて思いました。別にクラシックを
カバーしてるからとかじゃなくてね(笑)。蛇足までに「ナットロッカー」は
チャイコフスキー組曲くるみ割り人形」の一番有名と思われる
モティーフをおバカなロックスタイルでカバーしているのです。
♪タータカタターター、ターターターというみんな知ってるアレです。
EL&P展覧会の絵』というライブ盤に収録されていて、当時の熱狂的な
観客の様子もうかがえる、そしてまたこれ、実にキッチュの極みというか、
無反省なカバーなんです(笑)。でも楽しいじゃないか文句あるか、
みたいなね。ロックっていけない音楽だなあ(苦笑)。ファンタズマ
感想になってないけど、でもまあどっか「無反省」なとこでEL&P
コーネリアスは繋がるところがあったんじゃないか、という少々強引な
結論です。今のコーネリアスは「無反省」じゃない感じが強いけども。