4'33"はミニマル?



id:bob3さん度々ありがとうございます。


ジョン・ケージの「4'33"」は、沈黙音楽だとか、偶然性の音楽だとか
言われていて(高校の音楽の教科書にも載ってました・笑)、アイデアとしてのミニマルは、
この人から始まったのかな、と思いました。そしてミニマルという概念を突き詰めて
考えたことが無いので、良く分からないのですが、でも彼がコンセプチュアル・
アート(笑)というものの始まりだとは言えるのかな、と。美術作品で言えば、
マルセル・デュシャンの「泉」(ただの便器を泉に見たてて展示した)とかあるよなあ。


デュシャン同様、ケージの場合もやはり、既成の音楽に対する問題意識が
「4'33"」を生んだわけであって、ある種の、提案というか、アジテーション
というか、からかいというか、そういう動機からミニマルの先駆的な存在に
なりえたのかもしれません。ケージ自身はミニマルってことを
どれくらい意識していたのだろう?(無知とはおそろしいものです…)


ただ、ケージのアイデアというのは、やはり理屈から出てきたもので(変な文章だ)
彼のアイデアに則っていえば(よく知らないのだけど)、ミニマルってのは、
多分時計の刻む一刻一刻だったり、もっと抽象的に概念化されたものであって
実際に人間が反復したフレーズを演奏することは、ミニマリズムそのものからは
逆に遠くなるんでしょう。たぶんぼくらは「超ミニマルで、きもちいい」と
思いながら、音楽を聴いていたとしても、実際は「ミニマルを志向する
音楽が(あるいはミニマル的な音楽が)生み出すズレ(変化)を知覚して
楽しんでいるんだろうし。


世界各国の民族音楽の中で生まれた反復するビートってのは、
音楽がその場所場所で果たす現実的な役割から生まれたものなんだろうな。
それは、まずシャーマニックな儀式に用いられたりしたんだろうと。
しかし、ここらへんは物を知らないで言っているので、なんとも恥ずかしいです。
もっと勉強しなきゃなあ。