うっとりオータムン
この間の台風が過ぎてから、毎晩うっとりしている。というのも、秋のこの空気感がたまらないのだ。
9月生まれということと、好みの皮膚感覚には何か関係あるだろうかと思いながら、家路に着きつつ
うっとりしている。
本当に秋は良い。この少し肌にひんやりする感じと、夏のおしつけがましい湿度が無いのがすばらしい。
もう少しして11月あたまくらいの肌寒い感じや、コートやジャケットが街に増えてくる感じもたまらない。
駅頭で、女性が汗ばんだのかコートを脱いで、あたたかそうなウールのセーターなんかを着ていたり、
中年男性が、鼻の頭を赤くしながら、白い息をはきはき、マフラーに顎を埋めつつ道を急ぐ感じも、申し分なく、
この感情はほとんど「愛」であると言ってしまっても良いのかもしれない。
ただ困ることが幾つかある。それは眠ることと食べることがいっそう楽しくなってしまうということで、
よく眠り、よく食べれば、もともと大食らいの小生は、とどまることを知らず、ぷくぷく太ってしまうのである。
ぷくぷくぷーっと、寒い朝の少女の頬っぺたのようにかわいらしくいけば良いのだが、齢23の、どこか
宙ぶらりん、まだモラトリアムってる感じがどこか残っている、田舎のダンシは、下手するとただブクブクと醜く
肥え太った人間ブタになるかもしれず、しかし「継続はうんざりなり」をモットーにしてきた性分であるから、
腹筋背筋運動もなかなか続かないのである。かわいい女の子に夜毎ムチで叩かれながら腹筋背筋してみたら
続くだろうか、と思うが、おそらくムチで叩かれても、よほどその子が好きでないと続かないだろうなあ、
などと、あっという間に妄想世界の谷間へ転げ落ちていくありさまである。いかんでしょそれじゃ。
小生が果たしてブタおやじになるか、スリムおやじになるかどうかということは別にして、みなさんに
ひとつ訊ねたいのは、この日記の冒頭に戻るのだけれど、「あなたは自分が生まれた季節と、好みの季節が
一致しますか」ということで、おそらくこれは「言われてみれば好きかも」というような意見が多いのでは
ないか、とまず思うのだけど、ごく幼児期にニューロンとシナプスがぴっぴっとやりとりして得た皮膚感覚が
ひとの季節の好み、そして、わりと気質的な部分までに影響しているのではないかとも思うのです。
たとえば・・・冬生まれは「アリ」で、夏生まれは「キリギリス」だ、なんていってしまうと、あまりに
愚直なたとえになってしまうので、つまらないのだけれど、なかなかおもしろい話ではないだろうかしら。
近々、女子高生やOLの間で「季節うらない」が流行り・・・そうな気があんまりしないかも(季節占いでは、春夏秋冬
しかないので、あまりにバリエーションが乏しいし、星座や生誕月のうらないで、需要がじゅうぶん賄われて
いるような気がしないでもないです・ちなみにぼくは、占いを信じることには興味がないのですが・・・)。