映像の世紀 第4回(総合テレビ)



ヒトラーが不況をバネに領土獲得に乗り出していくストーリー。
不況のとき、人間は愛国心や民族の誇りに目覚め、排外主義に陥りやすいようで、わりと今の日本も
道を一歩間違えればそんな感じになりはしないだろうか、と思ったりしなくも無い。


そして、なんかアメリカ帝国主義なんていうと、レフトウィングな発言と思われるかもしれないけど、
アメリカが、ある種、第2次大戦下の独逸第三帝国より、ずっと狡猾で理知的で残酷な
帝国であるというのも、やはり真実だなあ、と思った。アメリカにはヒトラーがいないぶん、
明らかな象徴としての狂気を見出すことはできないが、理知的な不特定多数の
歪んだ世界観のほうがずっと危険だ。被害妄想な感じの不安感というのは共通して有しているのではないか。アメリカもナチス・ドイツも。


外に敵を作って、内を支え盛り上げていくというのは、組織の維持に欠かせない方法なのかもしれないが、
人間ってのは、あんまり賢くなれない不幸な動物なのかもなあ、と思ってしまった。
イラクに行く自衛隊員は生きて帰ってきて欲しいと思うが、彼らが出ることで、
日本国内でもホントにテロが起きるかもなあ、そしてそこで知人や友人が死んだら、ぼくはどうするだろう、と
それが起こるまで答えも無いことをちょっと考えたりしなくも無い。う〜ん。詮無いですね。