ブランドン・ロス“コスチューム”バンド



開演に少し遅れたので、リキッドルームに入ったときはフリージャジーサウンドで、「ずっとこのままではきついだろうな」と不安を感じたが、その後アーベイン&オーガニックな味わいの歌物ありの、ウェザーリポートがアンビエントと出会ったようなインストありの、ジミヘン精神なギターありの、アンプリファイされたバンジョーのファンキーありの。いや、とてもミスティな空気感が気持ちよかった。ロスの発声にインテリジェンスを感じた。英語を母語としない日本の観客に分かるように丁寧に歌っている、というよりもむしろ、言葉の一つ一つを大切に発音しているスピリチュアルな塩梅が大変印象的だった。