しりあがり寿、祖父江慎 / オヤジ国憲法でいこう! (理論社よりみちパン!セ)

オヤジ国憲法でいこう! (よりみちパン!セ)


 ヤング(若者)にたいして、いかに年をとると楽になるか、「オヤジ」が魅力的かということを説いている1冊。文章は祖父江氏によるものでしょうか。とてもユーモアに溢れていて、つまらない教訓論になっていないし、ひじょうに平易で、ねばねばした文体がリアルです。これを読むと、かなり道徳の授業になるんじゃなかろうか。
 でも、ヤングなときは、いろいろ、わからないんだよな。結局、じょじょに腹に肉が付いたり、悩んで剥げたり、一晩中泣いたり、酔っ払って誰かと接吻してしまったりして、ヤング(女子含む)はオヤジになっていくのだよなあ。かつてティンネイジャーだった、今、30歳くらいのひとがもしかすると、この本の隠れたターゲットかもしれないなあ、と読みながら思いました。
 2005年末、もはや30代はヤングアダルトと云って差し支えないのかもしれません。