DCPRG@渋谷O-EAST



 半年振りのデートコースライブ。新曲がとても良かった。恍惚とした足取りの象みたいな曲や、もちつきしているようなベースラインの曲や、東洋風なリフが繰り返されて進むブルースや、アブストラクトで、夢の中みたいな雰囲気の現代音楽風や、3rdアルバム『アメリカ』(仮題・タイトルはカフカの未完の作品から・今秋10月以降録音予定)をじゅうぶん期待させる内容だった。観客の多くは「mirror balls」や「構造5」で大盛り上がりだったけど、この分ではファン層が多少変化するのではないかという予感を得た。プログレファンや現代音楽愛好家を呼び込む可能性があるかもしれない。10月9日にまたO-EASTでライブがあるようだが、ぜひとも全曲新曲のラインナップを望みたい。


 演奏については、リズム隊が素晴らしいのはいうまでもない。今回はトランペット、トロンボーン、チューバなど、ブラス隊の活躍が印象深かった。特にペット佐々木さんの脱力しながらも高速なフレージングと、チューバ関島さんの低音でうたうメロディが良かった。3時間のセットは正直くたびれたけれど、久しぶりにとても楽しいライブだった。