片山洋次郎 / 整体から見る気と身体 (ちくま文庫) (ちくま文庫)



 読了。たいへんおもしろかった。



整体の考え方と目的−要約


1. 成長と老・死の自然で闊達なプロセスを妨げるもの、また個々人にとって特異な、本来の体質を抑圧したり、あるいは歪めたりしているものを、とり除いていく技術と考え方である(第1章参照)。

2. 体を、気の流れと波動の場、つまり「気の共鳴場」とみて、人と人との間の共鳴を使って、その共鳴場のバランスをとるということが目的であるということ。

3. この共鳴場のバランスは体の生理的なバランスに影響を受けるとともに、生理的なバランスに影響を与える(ようにみえる)ということ。それぞれが独自のバランスを持つんだということ。つまり、医学的、生理学的身体のモデルとは別個の気の流れと響きの観点からする見方だということ。

4. 従って当然、医学的な治療を目的とするものではなく、あるいは医学的な意味での病気の診断をするものではなく、むしろ体の歪みを積極的に利用して、自然に気の流れの良い、弾力のある、伸び伸びとした体にすることを目的としている。

pp.84-85