BRAINZ:20世紀の「批評」を読む 第5回:吉田健一『時間』を読む@渋谷HEADZ



講師:大谷能生


2007年9月から始まった「20世紀の『批評』を読む」全5回の最終回。吉田健一『時間』を中心に1970〜1975年にかけての諸作品が紹介された。『時間』は一部を受講者全員で音読したら、たいへん面白い時間になった。


これをきっかけにいろいろ読めたらなと思う。が…実際、生活においては、どれだけ読めるか、なのだ。読める本の数を考えると、今年もあっという間に終わるに違いない。しかし効率主義を持ち込む読書なんてものは全くつまらないのであって、いろいろが振わなかった昨年、読書するというか、見知らぬ文章を読むきっかけを与えてくれたのがBRAINZ講義であって、何か良く分らない活字にまみれることがかつてわたしの読書の体験に幾度かあったのだろうと思い至ることも、宮川淳平岡正明蓮実重彦吉田健一の文章をつうじて、感じたり忘れたりしたことも、わたしが「読む」ことについて改めて考える機会も一連の講義がため、たびたび得ることができた。このような機会を与えてくださったBRAINZ主催の佐々木敦さんと、講師の大谷さんに深く感謝したい。