映画美学校/音楽美学講座/クリティック&ヒストリーコース高等科講義@京橋・映画美学校
講師:大谷能生、岸野雄一
本日のテーマ:音楽について何を書くか
- CDを構成する要素
- 演奏者の名前
- アルバムの名前
- ライナーノート
- 歌詞カード
- ジャケット(デザイン)
- 帯
- 宣伝チラシ、はがき
- 印象批評=我の強さ=妄想を外へ広げる
- 印象批評の面白さはディーテイルである ex.いつ/どこで/だれと/どんな風に/なにを/どうした...
- どういう風にやっているか/なぜそれをしたいのか
- ブログ的環境とブログ的文章
- マテリアル(素材)とコンテクスト(文脈)の乖離
- 直観と偶然
- 形式批評=理性=音楽の楽曲構造/サウンドの形式/印象を分析する
- 批評の前提を考えてみよう
- たったCD1枚にいろいろな付帯情報が詰まっている
- では何に注目するか=どうやって比較するか=焦点化(フォーカシング)の作業
- バンドである(個人が組織か)
- 即興である/即興的である(サウンド/演奏の傾向)
- 朗読である(歌ではない)
- シアトリカルである
- 若さ(若い/古い)=時間軸
- 情報から距離をとるのはなぜか。すでに情報がたくさんあるから
- 腑分けをしないと話にならない
- 友達から貰ったデータやメディアを捨てられるか
- いかに気にさせる(興味を持たせる)か...興味を持たせない/気にさせない音楽=ミューザック/エレベーター・ミュージック
- 音をしっかり聴こう
- (聴く前の印象)
- 凡庸
- 絶叫
- インスト
- ニューエイジ/前衛/プログレ風
- 演奏重視?
- GOK SOUNDでミキシングされている
- (聴いたあと)
- ポエトリーリーディング有
- サックスががんばっているが、チューニングが甘い
- 音楽批評本を読んでみよう(ひとはみな音楽に求めるものが違うので、いろいろな本がある)
- 対談:武満徹/小澤征爾『音楽 (1981年)』
- 聴取論、メディア論:増田聡『音楽未来形―デジタル時代の音楽文化のゆくえ』
- 寄せ書き、自分語りドキュメント、アイドル本:阿部薫覚書編纂委員会『阿部薫覚書―1949-1978』
- 音楽史(現代黒人ダンス音楽史):野田努『ブラックマシンミュージック ディスコ、ハウス、デトロイトテクノ』
- ジャンル研究(電子音楽の資料的研究):川崎弘二、大谷能生『日本の電子音楽』
- テーマ研究(アウトサイダー音楽の資料的研究):アーウィン・チェシド『Songs In The Key of Z』
- 批評集(個人的な思想の変遷):大谷能生『貧しい音楽』
- 印象批評:片岡義男『音楽を聴く 片岡義男』
- 印象批評:植草甚一『いつも夢中になったり飽きてしまったり (1975年)』
- 印象批評:直枝政広『宇宙の柳、たましいの下着』
- 聴取の原理論:佐々木敦『(H)EAR―ポスト・サイレンスの諸相』
- 伝記:マイク・バーンズ『キャプテン・ビーフハート』
- カタログ:レコードコレクターズ増刊『アメリカン・ロック vol.1』