伊藤若冲 アナザーワールド展@千葉市美術館



2006年の初夏に伊藤若冲を知って、実にたまげて、そのあと上野の国立博物館で『若冲と江戸絵画』展というのを観た以来である。美術館にぼんやり行っていると、他にも細かく若冲の作品を目にすることはあるのだが、今回は墨絵がたくさん観られるということで朝早起きして千葉市まで行ってきた。


素晴らしかった。ひとことで言えばそれ以外に無いのだが、もうちょっと細かくいえば、たとえば若冲が描く松の葉。大胆なデフォルメと迷いの無いスピード感と、葉の中心から溢れ弾けているゆがんだエロス。うっとり感嘆必至な松の葉ばかりで本当に面白いし、大量のエネルギーを浴びることになるので、体調を整えてから行かれたほうがよろしいかと。
しかし寒山拾得をあそこまでユーモラスに、かわいらしく、夢幻的に描く作家というのは他にいるのだろうか。まったく・・・。