ジャン=リュック・ゴダール監督 / 右側に気をつけろ(原題:Soigne ta droite)



下高井戸シネマで友人たちと三人で鑑賞。とても面白かった。ゴダールのポエジーと音楽にたいする憧憬はとんでもないと感じたが、主題はきわめて古典的な実存と自由をめぐる文学的なもので、とてもすっきりした映画だった。というのは形容矛盾かな。すっきりした人間はそもそも表現に向かわないし、こんな映画は撮らない。つまり、古典的な実存と自由をめぐる文学的人生を送っているわたしにとっては、とてもすっきりしていた、まるで現実そのままのような作品でした。映画を観て、とくにいろいろと考えることもなく、感じるままに面白いというのはとても貴重だなと再認識できることは幸せです。