2006-02-23から1日間の記事一覧

コナン・ドイル、延原謙訳 / 四つの署名 (新潮文庫)

とても久しぶりに読んだので、初めて読んだような気分がした。拘束された犯人の長々とした独白を読んでいて感じたが、ホームズシリーズでは作品のプロットと舞台(叙景描写)のマッチングがうまくいっているものが多いような気がする。が、ではほかに探偵小…

村上春樹ほか(東京するめクラブ) / 地球のはぐれ方 (文藝春秋)

村上の文章がいつになく脱力している傾向が特徴。サハリン訪問記がなかなか興味深かった。ロシヤでも彼の作品は読まれているらしく、ロシヤ人の翻訳者も登場して、サハリンツアーをガイドする。

中沢新一 / 僕の叔父さん 網野善彦 (集英社新書)

甲州の名士の家に生まれ、若いころから叔父の網野を含む多くの親族の中で、アカデミックな会話を重ねて育った著者をうらやましく思った。いわゆる「網野史学」への入門の1冊として良いだろう。