本
週刊朝日の取材チームが分裂した中では一番の出来だろう。大部だが読み易い。単に謀殺事件としての下山事件を捉えるのではなく、時代背景や政治状況についてもつぶさにフォローされている。真偽を問わず、事件の真相への検証へ迫る地道な仕事が積み重なって…
渡米して事件関係者に取材するところはさすがに読みがいがあるが、『週刊朝日』の原稿をもとにしているので森達也『下山事件』(新潮社)とどちらを先に読むかで印象が大きく変ってしまうはず。しかし、信じるものがあった時代というのは何か眩しい。信念は時…
これは名著!分かりやすいし、詳しい。落語(噺)の魅力 がこまやかに描かれている。
下山事件の魅力をよく伝えるが、結局取材に徹せず、失敗をアイデンティティの問題に持ち込んでしまう弱々しさが何とも言えない。が、そこが面白さでもある。映像にするはずが、雑誌社に話を持っていく時点で「そりゃまずいだろう!」と叫んだら案の定…。
爆笑の連続である。ふたりともすごい70歳だが当たり前か。表現者のエリート老人たちである。若者も読もう。へろへろ生きていいのさ、と勇気付けられるだろう。
これでもかこれでもかと暗澹たる米国の姿を伝えている。文章と構成は稚拙だが、筆者の行動力が伝わってくる点ではとても迫力がある。素朴な論旨とポジティビティでベストセラーになるのもうなづける。
2本ある座談会が面白い。東の鋭さと萱野の正しさにコーフンした。それにしてもブックデザインがダサすぎる。なんとかならなかったのか。何とかする気も無かったのか。予算の問題か。 「社会的関係と身体的コミュニケーション―朝鮮学校のケンカ文化から」とい…
小西さんの非モテ感と繊細さにうっとりした。 しかし、小西さんドナ・ルイスの「I Love You Always Forever」までチェックしてるとは…。さすがだ。 この曲日本ではあんまりヒットしなかったが、小生が1997年に米国に行ったときの思い出の1曲。
癒し系ビジネスのルーツについてよく調べてある。速水氏の著作はよく調べてあり感心するが、ぶっとい芯のような主張はなくカタルシスに欠ける。
伏見の誠実で丁寧な文章はいいが、なぜ自分がゲイであることやひょっこりひょうたん島オタクであることに一切触れないのだろうか。さびしさと言いつつも「授業」として客観的に書くためにか。もっと作者の姿をさらけ出してほしい。たいへんさびしい。