柴田哲孝 / 下山事件 最後の証言(祥伝社文庫)

下山事件―最後の証言

週刊朝日の取材チームが分裂した中では一番の出来だろう。大部だが読み易い。単に謀殺事件としての下山事件を捉えるのではなく、時代背景や政治状況についてもつぶさにフォローされている。真偽を問わず、事件の真相への検証へ迫る地道な仕事が積み重なっており、大変な読み応えを保証している。傑作。