藤子不二雄A / 劇画 毛沢東伝、きえる快速車(2巻)



 昨日購入した藤子不二雄A「劇画 毛沢東伝」実業之日本社)と同「きえる快速車」2巻(ブッキング)を読了。前者は1971年に刊行された単行本の復刻版。呉智英による解説つき。しっかしこの人も「支那」表記にこだわるね(笑)。まあ、姿勢が一貫してるところには好感持てますが。文章おもしろいしねー。


 さて、この「毛沢東伝」はちょっと駆け足かな、と思える所もあるにせよ、なかなかの力作。これが雑誌(「漫画サンデー」)連載だったっていうのは驚き。書き下ろしみたいな勢いを感じます。当時、「漫画サンデー」誌では、革命家シリーズという企画があったそうで、安孫子先生のあとは、水木しげるの「劇画 ヒットラー」(これも今回復刻されたみたいで、書店では並べて置いてありました)が連載されたらしい。この「劇画 ヒットラー」もなかなかの力作ですよ。ちくま文庫で持ってるんだけど、これも買っちゃおうかなー(そんなことしているとお金がなくなるよ・笑)。かなり好き。ヒットラーを題材にしたマンガだと、有名どころには、手塚治虫アドルフに告ぐ」もありますね。これは伝記マンガでは
ないけれど、手塚先生のストーリーテーリングを存分に味わえる作品ですね。しっかし、ぼくが今買うマンガって、山本直樹黒田硫黄を除くと、ほとんど復刻モノというのはいかがなものだろうか(笑)。CDはリイシュー盤ばっかり買っているかというと、そうでもない
(お金が無いから・笑)と思うんだけど、YMOの再発買ったばかりだったりして(苦笑)。好きなものは、好き。あきらめましょう(笑)。


 そうそう、後者は牧歌的な絵柄の中にも、なかなか手を抜かない描線が印象的です。やっぱりマンガに対する実直さ、みたいなものを感じてしまうよな。古き良き時代だったのでしょうか。ってまた懐古調になってしまう。まあ、小生、マンガ読みとしては、ほぼ古典派の域に属するのかもしれません。井上雄彦なんかも読んでみよう、幸村誠プラネテス」読んでみよう、なんて思いながら読んでないからなー。高野文子はちょっと分からないしなー。牧歌的少年マンガばかり読んでいるせいでしょうか。そういうわけでもないだろうけど。うーん。