RAMPO -2

江戸川乱歩推理文庫43巻(講談社)から「超人ニコラ」(初出は
昭和37年「少年」誌1月号〜12月号に連載・)読了。乱歩は昭和
40年に亡くなっているので、晩年の作品といって良いでしょう。
(気になってネットで調べてみたら、存命中最後の作品だそう)


いわゆる少年探偵団シリーズの1作。明智小五郎と小林芳雄が登場
するので、それだけで基本的には満足なのです。ミーハーなんです。
ひらがなが多くて、読んでいると、つかのま純朴な気分に誘われます
(笑)。乱歩の少年向け特有の丁寧な状況説明や、なぞの確認(笑)が
あり、まさにまさにこれは少年向け作品であります。読んでいると
牧歌的な気分になるけど、でもそれなりにスリリングなんだよなあ(笑)。
超人ニコラ博士の正体は勿論、かの有名なあの人です(笑)。ニコラ
博士にかどわかされた異能の整形外科医が発狂してお縄を頂戴するさまは
なんとも無残(苦笑)。しかも狂っていても牢につながれなければいけない
らしいです。過酷な世界だな(笑)。整形されてニコラ博士の犯罪に荷担
した人物達(多数存在)のこれからの運命やいかにと思っていると「明智
先生、ばんざあい…」てな感じで閉幕。いやあいいね。こういうの好き
だから…。例えば「やしき町」なんてフレーズに痺れるんです(苦笑)。