GROUND-ZERO / CONSUME RED (CREATIVEMAN, 1997)



ハニカムさんのご好意で聴かせて頂くことができた。多謝!


大友良英のサンプリング・ヴァイラス・プロジェクトの
ひとつであった、「グラウンド・ゼロを消費せよ!」計画第1弾作品。
ライナーに拠れば「韓国東海岸巫俗の長老、金石出による
胡笛演奏のサンプリングをベースとしたGROUND-ZERO初の
アンビエント作品」とのことだが、アンビエントというよりは、
はっきりいって長尺のインプロヴィゼーション、57分ワン
トラックの音響。中盤から特に芳垣安洋のドラムスがフィー
チュアされ、加えて菊地成孔のフリーキーなサックスも激しく
痙攣、混沌としてくる。聴き終えて「静かなアジテーション
というフレーズがふっと浮かんできた。アンビエントは不毛な
自意識から逃れようとするささやかな意識の産物だったが、
この作品には、はっきりとした自意識と、混乱が息づいている。