北野勇作「どうぶつ図鑑 その2 とんぼ」(2003, 早川書房)



 読むとキョムテキな気分になるので、読まないほうがいいです(笑)。「ここからどこかへ旅立ってしまいたい」っていう気持ちは誰しもあるものだろうし、'70年代のアメリカのロックなんかにも強く感じるものだけど、SF小説にもそういうヒッピイズムの影響があったりするのかな、と考えてみたり。この作品はSF小説集というよりは、むしろ不条理小説集だと思います。