ごあいさつ

・昼の部 -片想いはからだに悪い



こんにちは。今日は、ハンバーグ屋が定休日なのでバイトもなく(毎週行っていると面倒になってくるのに、いざバイトがないとさびしいものです)まあ気楽な一日を過ごすことになりそうです。寝坊して、ご飯を食べて、椎名林檎の「無罪モラトリアム」を聴いて、やっぱこのリズム隊はすげえよなあと思い(一番新しい2枚組はなんだかぴんと来ませんでした。やはりベイビー産んでリハビリって感じもするし。声が変わったよね。そりゃどんなシンガーでも常に変化していくのかもしれないけど、彼女の声のコアが変わりつつあるような気がしています。なんかとても強い焦燥感みたいなものは、もう味わえないような気がする。ロック的な部分が違うフェイズに移行していくちうか、まあそんな気がしています)、「ジャコ・パストリアス」を聴いて、長らく彼をマッチョなテクニック重視のつまらないフュージョンベーシストだと、偏見を持っていたことを悔やみ(笑)、激しく痺れて(やはりベースの音色の豊かさに痺れることを禁じ得ません)外に出てみると!ウッ!なんだこの天気の良さは!!!やめほしいぜよ。こんな何か吹き抜けた後のような晴天は苦手です。天邪鬼なのかしら。快晴の空を見ていると、なんだかせつなくなりませんか?それは単に自分の心情を投影して空を見ている
からなのかなあ?どうなんでしょう。まっさらな気持ちで空を見ることってできるのかな?そもそも何も思わずに空を見るってことはあるのだろうか。空に限らず、なんでもそうだけど、自分の中にあるモノに左右されてものを見ざるを得ないのかな。無我で空を見るということもできないのです。うひゃひゃひゃ…。


自分以外誰もいない家では、好きな音量で音楽が、好きなだけ聴いていられるので、とても良いです。しかしここ最近聴いているのはスパンクス、デートコース、ティポグラフィカ、それにツタヤで毎週借りているジャズのアルバム。そんな感じで、何かたくさんのものを欲しいような気もしつつも、ほとんど同じモノを繰り返し聴くというパターン。菊地成孔以外の音楽で、もっと激しく心を揺さぶられるものはないか、と思いつつも、とりあえず満足
しているという状況に、こころなし不満も抱きつつ、また時間が経てば、嗜好も変わっていくのだろう、と思いながら(昨日、新宿のロフトプラスワンでオズディスクの「はっぴいえんどかばあぼっくす」の発売に合わせて、イヴェントがあったそうですが、イヴェントの存在そのものを知らなかったし、そういや鈴木惣一朗のFUTARIのアルバムも買っていないし…。ふつうに買うべきであろうものもあるには、あるのですが、どうも、買うに至らず)
音楽的には、今年はジャズで明けて、ジャズで暮れるのだろうなと思っています(そもそも1月6日吉祥寺スターパインズカフェで観たDCPRGが、何かを変えた。というのはチト大げさだけど…)。


先日、めずらしく谷崎潤一郎の随筆を読んでいたのですが(あれは随筆といってよいのだろうか。「田漢君への手紙」という支那文人へ送った手紙形式の随筆…だよな)やはり文章というのはテクニックなのだなあ、と思いました。自分の想いをうまく込められる如何もテクニック次第と。文章のスキルも上達したいけど、生きるスキルも上達したいわ、と思う昨今でありました。もっと身軽になりたいもんです。まあ、少しずつ足は軽くなっているのですが。






・夜の部 -たくましい脳をめざして

花子さんに電話をしても出てくれないので(果たして出れなかったのだろうか?Who Knows? She Knows.)、超久しぶりに、近所の歩いて15分くらいのところにある古本屋に行く。たいてい、いつもチェックする山本直樹コーナーにはなぜか「学校」「ビリーバーズ」「安住の地」がどさどさ置いてある。冊数は省略しよう。うひゃ。ショック。ついでに諸星大二郎コーナーもチェック。あらま、1冊しかない。


CDコーナーも、覗いてみる。むろんエサ箱から見るのが常。ここの店は全体的に値付けの基準が高い。しかし矢野顕子「峠のわが屋」(MIDI)が税抜き85円って、それはちょっとないんじゃないの?購入。広末涼子ARIGATO!」(ワーナー)も税抜き85円。ふ、不憫だ…。購入。隣のレンタル屋に行き、デヴィッド・リンチ狂のエスくんに薦められたヴィデオ「ロスト・ハイウェイ」('97)と、ブリトニー・スピアーズ「ブリトニー」('01)を借りる。ブリトニーはこれがデビューアルバムですか?日本でのディストリビューションはエイベックスなんだね。アルバム収録曲の10曲目「Bombastic Love」はABBAの「ダンシング・クイーン」を下敷きにしてますね。ていうか、メロディーを一部借用してるんだけどね…。これは「似ている」範疇になんとかもぐりこめるのかな?まあ、聴く人が聴けば分かる感じかなあ。どうだろ?


家に帰ると、郵便受けにUさんからお送り頂いた山下洋輔ニュートリオ「プレイグラウンド」('92,Verve / Polydor)と山下洋輔「センチメンタル」('86,KITTY)が入っていた。前者は若き日の(ちうか10年前の)菊地成孔がテナーで参加。とても聴きたかった「おじいさんの古時計」での菊地のプレイは若若しく、ビビッドで繊細、かつ緊張感もあるものだったが、期待していたほどの迫力はなかった。今、発売中のスパンクスのCDで間奏に吹いている短いフレーズの方が色も艶もある感じだけど、さすがに10年前と比べても仕方ないか。菊地は計3曲参加。


Uさんが一緒に送ってくださった「センチメンタル」(山下のピアノソロ)の方がはっきりいって衝撃的。'85年の8月28日ニューヨークのRCAスタジオで録音されている。ここでの山下は実に自由闊達にジャズっており、聴いていると気持ちが自由になり体がふわふわしてきて、実に良い感じなのだ。どっかに飛んでいきそうになる。とくにドヴォルザークの「ユーモレスク」がフリーなフィーリングに溢れておりすばらしい。あと、ラフマニノフのピアノコンチェルト2番の3楽章も取り上げているのだが、甘甘の食べると砂糖のせいで、舌が溶けて無くなってしまうくらい激しくセンチな響きをバキバキつぎはぎして、渋みがあるのに後味すっきりな煎茶ムースのように仕上げておりとても心地よい(甘甘なラフマニノフも実は好きなのですが)。いやー凄いアルバムです、「センチメンタル」。Uさん、お聴かせ頂きありがとうございました。まだ手に入るのかな?Co-Ordinationに生田朗の名前があるのがちょっぴり気になるところです。


電気屋CD-RWとプリンタのインクの値段を確認し、本屋で「クイック・ジャパン」(太田出版・最新号の特集はクレイジー・ケン・バンドです)をちょっと立ち読みして帰宅。家に帰ってからは、ひたすら、ただひたすら、音に溺れる。いやいやいや山下洋輔凄いなあ。うひょ。いやーマイッタ、マイッタ。


明日は給料日なので、いっちょ奮発して、新宿ピットインにヴィンセント・トランス・ロジックを観に行こうかな、と思っています。3500円はちょっと高いけどね。ギター大友良英、ヴァイオリン勝井祐二、サックス菊地成孔、ベース水谷浩章、パーカッション芳垣安洋ほか9人編成です。混むかなあ?ちょっと混みそうだな。どうだろーな。うむ。ていうか、観に行くよ。8時スタートってちょっと遅いんだけどね。また押したりしないだろーな。まったくジャズはルースなところが良いといえばいいんだけどもさ……。終電早いから、気になるのですよ。こんなときにねえ、そうだよなあ、たとえばさ…。