Motion Pictures Strike Back

今日は映画の日だったので、夕刻より、山崎貴監督の『Returner』を
観た。ニューロンシティーズ/ロケチメグリストのuniさんが鈴木杏
演技がすごいと絶賛していたこともあるが、なんとなく映画を観たい
気分だったのだ(現実逃避?・苦笑)。脚本・VFX・監督の鈴木杏への
愛が垣間見える一篇。 とくに後半、敵地に乗り込むあたりから、彼女が
非常に魅力的にフィルムに映るようになる。15歳ですよ!おかあさん。
あれは確かに女優でしたよ!…ってかマジで15歳なの?すごいなあ…。


ま、いろいろと気になる部分はあった。準主役(この映画は完全に
鈴木杏が主役です・笑)の金城武のセリフはなんか全編にわたって
空気が漏れてるような感じだった。全然ダメ!なんかセリフのひとつ
ひとつに深みが感じられない。彼は日常的には何語を使っているのだろう。
台湾語とかかしら?日本語はあんまり使ってない感じだよな〜。まあでも
中国語のセリフはひとつしかなかった。王家衛映画とかだと、彼のセリフが
日本語/英語/広東語(?)ちゃんぽんになってもぜんぜん違和感ないのだけれど。
この映画の金城は基本的にダメです。ルックスがいいから、どんな役やっても
かっこいいんだけどね(苦笑)。あと、殺し屋(?)は、あんな長いコート着て
ちゃいけないと思うんだけどな。とにかく鈴木杏を観ろ!って感じです。


普通話といえば、大陸マフィアグループの手先のワンというじいさんが
出てくるのだけど、彼がまた語学の授業の教則テープのような正しい北京語を
話すので、(アフレコに違いない)スクリーンを眺めつつ、苦笑を禁じえなかった。
マフィアにはやはり、上海訛りや広東訛りでしゃべってほしいなあ(苦笑)。
じっさい、大陸のマフィアというのは北京あたりにはあまりいないような気が
するが、どうなんだろう?まあ、あまり突っ込むのも詮無いことだけど。


存在感では、岸谷五朗の溝口という役が気に入った。演技自体は、漫画
じみてて、なんども笑ってしまったけど、死に様がとにかくいかしている。
ああいう画に描いたような悪役は好きだ。彼にも北京語のセリフが
あったのだけれど、それはいかにも初心者といった感じの発音で、笑ってしまう。
あやしい店屋の女主人役、キキキリンが、すばらしいのはいうまでもない。
ハリウッド経由で世界公開されるらしいですけど、1000円で観るには申し分なく
楽しめる感じ。オススメです。後半ちょっとだれるんだけどね(苦笑)。