Books & Music

最近読んでいる本は、塚原史「人間はなぜ非人間的になれるのか」(ちくま新書)と、
北野武「余生」(ロッキング・オン)です。前者は、なかなかおもしろい一冊です。
未来派とか、ダダに興味がある初心者には入門的な部分もあるし。興味を持たれた方は、
同氏の「言葉のアヴァンギャルド」(講談社現代新書)も読まれることをオススメします。
「人間は…」の方は、社会運動としての未来派、ダダのあり方を書いてます。ファシズム
とか、ナチズムとの親和性とか、そこらへんの観点ですね。「言葉の…」方は、芸術運動
としての未来派、ダダのあり方(ダダ中心)を書いていて両方ともとても興味深い内容です。


北野武の本は、渋谷陽一がインタビューしてまとまったやつですけど、これまた武の奇人ぶりが
窺えて面白い一冊です。そろそろ新作映画も公開されるので、観に行きたいな、と思ってます。
ちなみに彼の作品で一番好きなのは「ソナチネ」ですね。あの救い様の無い暗さがいいです。
同じくらい好きなのが「キッズ・リターン」です。彼の映画はそう何度も観返す気にならない映画
ばかりですけど。「ソナチネ」は衝撃的でした。もちろん劇場封切りで観に行ったんではなくて、
レンタルビデオ屋で借りてきたビデオで後追いした訳です。


最近、よく聴いているCDは、チェット・ベイカー「ヤング・チェット」とジャンゴ・ラインハルト
ステファン・グラッペリの共演盤「パリジャン・スウィング」です。両方とも彼岸の音楽してて、
いいです。