金延幸子 / み空 (1972, URC)



金延幸子は、まあ、細野さん周りをたどっていけばいやがおうにもみんな
通過して、ああすばらしいなあ、と溜息をつかざるを得ない、すばらしい
ポップスシンガーで、このアルバムの発表後渡米してしまいます(現在は
活動を再開。ハードロックなイタイアルバムをMIDIから出した後は、久保田
真琴がプロデュースしたりしてアルバムを発表してます)。当初、大滝詠一
プロデュースするはずだったけど、大滝さんはプロデューサーを降りて、結局
細野さんがこのアルバムを作った、というのは有名な話。サウンドの素晴らしさも
言うにおよびませんが、彼女のソングライティングのセンス、そして清清しく
やわらかなボーカルが十二分に堪能できる、聴いているものの肩の力を抜く
すばらしいアルバムです。捨て曲ないしな。70年代当時のシンガーソング
ライターな人達の(東京周辺)音楽の雰囲気を知るには、細野さんの「HOSONO
HOUSE」同様、欠かせない作品のように思います。