対談1:美輪明宏(俳優)×島田雅彦(作家)



美輪の主張:若者の言葉遣いが乱れている。若者でなくても乱れている者はいる。i音がe音に変化して発音されるのは、口がだらしなく緩んでいる証拠だ。背筋のまっすぐした美しいことばを使うべきである。ことばには魂があるのだから。


島田の主張:言葉を洋服のように脱ぎ着できればいい。場に見合った服装のように、場に合った言葉遣いをできるに越したことはない。美輪は電子メールを批判するが、たくさんのメールの中にはチャーミングなものある。一概に否定すべきではない。「日本人だから日本語を習得できる」という考えは間違いであり、少なくとも中等教育までの12年間をかけて、ひとは日本語を習得する。その後もたゆまず努力をせねば、言葉の力は衰える。


感想:美輪の迫力に押され、緊張している島田がかわいらしかった。