菊地成孔、大谷能生 / 東京大学のアルバート・アイラー (メディア総合研究所)



音楽の記号化されるプロセス(平均律〜バークリー・メソッド〜MIDI)を通して、ジャズ中心に米国の大衆音楽を概観できる。既刊『憂鬱と官能を教えた学校』はいささか大部で、音楽理論に関する記述も多いけれど、本書は理論史というよりはジャズ中心の大衆音楽史に関する読み物である上に、東大で行われた講義を元に編集されているので極めて平易で読みやすい。良い本です。