長嶋有 / 泣かない女はいない(河出書房新社)



仕事を辞めることを決めて、生き生きする中年の男女が淡々とした筆致で描かれる表題作がなかなか良いです。しかし、ちょっと生命力に欠けるというかな〜。菊地成孔のあとに読んだのが悪かったのだけど。


併録の「センスなし」では聖飢魔ⅠⅠファンの元同級生のさえない日常がやはり淡々と書かれています。で、これを読み終えた翌日にネットで聖飢魔ⅠⅠの期限限定つき再結成を知りました。なんつうかね、ちょっとこの作者の戦略としてサブカリーなスタンスというのがあるのですかね。奥付の手前のページに書き下ろし作品の名前があるのだけど、間に合わなかったのか収録されなかった模様。