感想
- 5年前に聴いた、エキゾティシズムに関する細野晴臣とデイヴィッド・トゥープの対談(これもかつて対談を再構成しました)を思い出しました。興味がおありの方はこちらをどうぞ→(http://frostedglass.hp.infoseek.co.jp/report/exotica.htm) このときは司会だったピーター・バラカンがエキゾティシズムは「Alternative Way of Life」であるみたいなことを言っていたのが印象的でした。今回の菊地伊藤両氏による対談も、その指し示す方向は同じように感じました。
- で、少々脱線しますがそういやミスター・トゥープの『Exotica』は細野さんの監訳で朝日新聞社から発行されるという話だったんだけど、これは頓挫してしまったみたいですね。これを機会に、原著で読んでみようかしら。
- アルベール・エルバスによる「ランバン」のショウ@パリコレクションのグルーヴが『デギュスタシオン・ア・ジャズ』と酷似しているというエピソードもありました。菊地さんの発言:「ランバンは本当にすばらしい。ぼくはこれ見ると勃起してしまうんですよ(笑)。あのね、ランバンのモデルさんがかわいいからとか、そういうことじゃないですよ」
- 菊地発言その3:言語においては、それがエロティックでないという状況を探すほうが大変で、むしろエロティックでないときがほとんどないと言っていい。
- この講義の翌日、菊地氏の東大講義を『情熱大陸』(東京放送)で見たこともあり、ぜひ教師━生徒の関係になってみたいなと思いました。けれども今も、思えば書籍やCDや各種メディア(ラジオは聴いていないし、雑誌はほとんどチェックしない/できないけど)を通じて、菊地氏から通信教育を受けているようなものだと思いました。
- お読みいただければお分かりになるように、非常に刺激的な内容でした。対談を再構成するに当たっては、メモをとって、記憶を頼りに肉付けしたため、事実誤認があるかもしれません。すべての発言における文責は小生にある旨、念のため記しておきます。また、文中では一部敬称を略しました。
(おわり)