2005-07-05から1日間の記事一覧

感想

5年前に聴いた、エキゾティシズムに関する細野晴臣とデイヴィッド・トゥープの対談(これもかつて対談を再構成しました)を思い出しました。興味がおありの方はこちらをどうぞ→(http://frostedglass.hp.infoseek.co.jp/report/exotica.htm) このときは司会…

「時間」に注目し、「世界」を感じること

I 今、わたしは「時間」について考えることが、政治や経済、この社会について考えることの何よりも重要だと思うんですね。 K まったく同感ですね。クロノス的な「時間」、過去、現在、未来という直線的な「時間」は静的な秩序として、われわれの生の中に完全…

音楽の具象と抽象

I わたしは『南米』を聴いて、これは具象画であるな、新具象であるという印象を強く抱いたんですが、菊地さんは、現代の大衆音楽というものは、どういった方向に進んでいると考えてらっしゃいますか。 K 今、音楽が抽象に向かっているという感じは凄くありま…

都市音楽と民族音楽

K 民族音楽の特徴として、そのリズムに常に「訛り」があるということが挙げられます。アルゼンチン・タンゴにしても、不思議だと思ったのは、彼らはパーカッションをまったく使わずひざの上に乗せたバンドネオンだけでうねりのあるリズムを作っていくという…

対談:エキゾティシズムと「距離」の問題

I 先ほど、「他者」としての「場所」であるエキゾティシズム、「他者」としての「肉体」であるエロティシズム、「自意識」にたいする「他者」としての「無意識」という話をしましたけれど、エキゾティシズムにはもうひとつの要素があると思います。それは「…

伊藤俊治×菊地成孔 対談 〜21世紀のエキゾティシズム〜@上野・東京藝術大学美術学部中央棟第1講義室 レポート:第4回

(右:参考画像 デューク・エリントン『極東組曲』ジャケット)