角田光代 / 酔って言いたい夜もある (太田出版)

酔って言いたい夜もある
 「自立」して「一人前」のものをつくる女は、大人でおっさんなのだ。というか、そこに立つと、「男」「女」ということはあんまり関係なくなるのだな。生活力のあるクリエイター女性が全員夢を追うダメ男にひっかかっているような錯覚に陥る1冊。
 いちばん最初に収録されている、魚喃キリコとの対談が強烈で、わたしはちょっとショックでした。まあ、乙女心は男の専売特許だとはいえ、いや、なんかこういうの読んでしまうと夢=女性への幻想が崩れるね。そんなもんか、とも思いますが、にしても、とも思う。ご一読あれ。