映画美学校/音楽美学講座/クリティック&ヒストリーコース/第8回講義@京橋・映画美学校

講師:大谷能生岸野雄一

  • 本日のテーマ:1920〜1945年 米国/欧州の20世紀初頭
  • 米国:愛国音楽としてのスウィング
  • 第一次世界大戦(1914年〜1918年)
    • 欧州没落、米国の興隆
    • 米国のキング・コンプレックス(黒人ミュージシャンの芸名→Count Basie, Duke Ellington, King Oliver?...)
    • 1910年代、ウィンナ・ワルツやポルカ(ソシアルダンス)は衰退し、スウィング(民主的な音楽)でダンスするようになっていく(城からダンスフロアへ)
    • 帝政ロシヤが崩壊し、ソビエト連邦誕生(王を持たない国)
    • ドイツ、イタリヤ、日本
  • オーケストラ(バンド演奏)に合わせて踊る文化
    • 1930年代から、蓄音機の音楽に合わせて踊ることはあったが、バンドを雇えない人々がやむなく蓄音機を使った
  • 南北戦争アメリカ市民戦争/civil war)
    • 軍楽隊の楽器が黒人の手に渡ってジャズが始まるという支配的言説
    • ニュー・オリンズカリブ海地域の双方向性(スペインや、フランスの文化がこの地域を経由しても流入する)
    • 戦争には楽器が必要...屋外ではブラスバンド
    • 南軍の軍港としてはニュー・オリンズが欧州に一番近い南部の多様性
    • ブルースは「真っ黒」でない...白人音楽の影響があり、ギターはメキシコ由来の楽器
  • 米国の19世紀
    • 南/北と大きく文化的/経済的/人種的に分かれていた
    • 市民戦争で北軍が勝ち、工業国/アングロ・サクソン主導による米国としての発展に至る
  • 戦後
    • Be Bop
    • Mood Music (Easy Listening)
    • feeling⇒構造化⇒演奏/feeling⇒構造化
  • 1950年頃
    • リスナーにとってスウィングサウンドのゴージャスさがうっとうしくなる
    • ポップチャートが一枚岩ではなくなる転換期/分節点