2007-08-06 椎名誠 / かえっていく場所(集英社文庫) 本 『岳物語』からおよそ20年(くらい。たぶん)。シーナ家の人々もみな年を取った。シーナさんは鬱や不眠症を抱えつつも、日本や世界の各地を飛び回る。老いによるセンチメンタルがそこはかとなく漂いつつも、乾いた風が吹き抜けていく感じ。巻末、パタゴニアで岳とシーナさんが再会するところで物語は終わる。なかなか良い小説だった。