エブリシング・プレイ / POSH (1991, クラウン)



エブリシング・プレイの作品を聴いていると、ポップって何だろう?
ポップスって何だろう?って真摯に考えつづけている音楽家の姿が
浮かんできます。このアルバムも凄くポップス。でも分かりやすい
ボーカルとかは無いわけで。サウンドが歌ってる感覚っていうのは、
今現在リスナー側にもとりたてて特別なものとしてはないと思います。
いや、わかんないけど、たぶん説明不要であると思うんだな。ただ、
そういう感覚ってのは、やはり音響系/ポスト・ロックみたいな連中が
出てきたことで多くの認知を得たような気がしていて。ひとことで
いえば、このアルバムは早すぎたんだろうなーという感じがします。
サウンド的には当時のハウスの感覚とかあるのかな。心象としての
タイランドがテーマなようなので、メロディーは非常にオリエンタル、
エセ中華風。ここらへんは細野さんの音楽にも通じる美味しさかな。
でもちょっとハイソでクリアな雰囲気が漂っているのは鈴木惣一朗
作家性ゆえ、という感じがします。このアルバムの制作自体は1988年に
行われていて、モノラル版、ステレオ版がリリースされています。