第1回菊地成孔楽曲大賞2004



エスロピ2主催の「第1回菊地成孔楽曲大賞2004」に参加投票します。昨年のことをいうと、実はDCPRGのライブにも、スパンクハッピーのライブにも行っていないです。DCPRGは2003年12月26日のライブ(新宿リキッドルーム)を見て、しばらくはいいや、と思ってしまったのです。スパンクハッピーは岩澤瞳が抜けてから、急速に興味を失いました。岩澤在籍時には別になんということもなかったのですが、クラスメイトの女の子が引っ越して行ってから、好きだったことに気づいたというような塩梅です。彼女の声はやはり今回改めて聴き直してみたのですが、とてもいいですね。



昨年唯一生演奏を見に行ったのは、夏の京都は菊地成孔クインテットライブダブです。あのまるで蒸し器のようなうだる暑さの中、正装で演奏された、「チュニジアの夜」が忘れられません(半ば忘れかけているけど)。あの演奏は確かによかった。けれど、東京から夜行バスで京都まで足を伸ばして、あの気違いじみた暑さの中、西部講堂で立ち見した、というそれ自体がずいぶんその晩のできごとの価値を高めているように感じられてなりません。端的に言えば、あんな空調という概念自体が存在しないような野蛮な空間で、盛装してあんな音楽をやってしまって、それを見ている観客は首からタオル、半そで半ズボンみたいな、あのおかしな感覚。そしてKQLDが出る頃になってもちっとも涼しくならないあの講堂(KQLDの前の出し物が終わって、UA目当ての客がどっと入って来たのですから涼しくなるはずがないのですが)、UAの歌声の存在感、坪口さんの激しく裏方なピアノ、滝のように流れる汗・・・・・・そういったものが「あのライブを見た」という価値を高めているのですね。まあライブを「見た甲斐」というのはいつもそう。演奏される音楽以上に、受容する側の体調や気分、場の雰囲気、来客数、それから誰と見るのかひとりかふたりかさんにんか・・・そういった要素が「見る(た)こと」の価値を高めるものだけれど・・・というかまあ御託はここらへんで終わりまして投票します。



<楽曲部門a>



1位 菊地成孔 / 色彩のサンバ (作詞・作曲:菊地成孔 弦編曲:NAKAJIMA NOBUYUKI 歌詞仏訳:福田肇)



ゲスト・ヴォーカルは、カヒミ・カリイ。この曲は聴きやすいし聴かせやすいし、その点で1位です。昨年友人イベントでもかけたし。



2位 SPANK HAPPY / chic/シック  (作詞・作曲:菊地成孔 編曲・プログラミング:矢野博康



編曲が巧みで素敵です。第二期スパンクハッピーを思い起こさせる曲として、第2位です。



3位 菊地成孔 feat. 岩澤瞳 / 普通の恋 (作詞・作曲・管編曲:菊地成孔 編曲:菊地成孔坪口昌恭



わたしがスパンクスのライブに通うようになった時点ではすでに演奏されなくなっていた曲ですが、メロディとアレンジが好きなので。



4位 菊地成孔 feat. 岩澤瞳 / フロイドと夜桜 (作詞・作曲:菊地成孔 編曲:Polymoog)



歌詞が好きなので。編曲も'80年代っぽくて素敵です。



5位 菊地成孔 / マネー・ジャングルのジャンヌ・ダルク (作詞・作曲・編曲:菊地成孔 歌詞英訳:大和田俊之)



タイトルと、UAのボーカルがすばらしいので。