3-3 無償の愛の貫き方
筆者は「ここまで書いてきた手段ではどうしようもないほどその女性が自分を相手にしてくれないときはどうすればいいのか」(83)と問い、文学作品等を用いて以下の通り挙げている。
- 無償の愛に生きる
- 死ぬ
- ピストル自殺(ドストエフスキー『罪と罰』)
- 首をつる(荻野目慶子の愛人)
- 生まれ変わりを信じる(鴻上尚史『朝日のような夕日をつれて』)
上記の通り、「無償の愛の貫き方」を挙げた後、「こういう「片思い」の場合、女のほうが楽だというのは、ある女性から聞いた話である、つまり、女は体で男を誘惑できるから」と言うが、「よくよく考えれば、誘惑することもできない肉体の持ち主というのもいることはいる」(85)と述べ、「もてない女」の存在を確認している。