3-3 無償の愛の貫き方



筆者は「ここまで書いてきた手段ではどうしようもないほどその女性が自分を相手にしてくれないときはどうすればいいのか」(83)と問い、文学作品等を用いて以下の通り挙げている。

  • 無償の愛に生きる
    • 愛する女性にはほかに愛する男がいるので、その男の代わりにギロチンに掛かる(ディケンズ二都物語』)
    • ひたすら待つ(ジェフェリー・アーチャー『ロスノフスキ家の娘』)
    • その女性が結婚するまでは自分も独身を通す
    • 毎日のようにラブレターを送り、一定期間それを続けたあとでぱたっと止め、別の女性を連れてその女性の前を「ふん」と無視しながら通る、という方法(野田秀樹
  • 死ぬ



上記の通り、「無償の愛の貫き方」を挙げた後、「こういう「片思い」の場合、女のほうが楽だというのは、ある女性から聞いた話である、つまり、女は体で男を誘惑できるから」と言うが、「よくよく考えれば、誘惑することもできない肉体の持ち主というのもいることはいる」(85)と述べ、「もてない女」の存在を確認している。