内田樹 / 先生はえらい  (ちくまプリマー新書)



師弟関係というものは、「誤解」に基づいて生成されるものである、という考えに基づいて、「コミュニケーション」や、「理解」について主に語られる。村上春樹がたしか『スプートニクの恋人』で書いていた一節に「理解とは誤解の総体である」ということばがあったけれども、大雑把にいって、この一冊を貫く思想はそれである。