河村幹夫 / ISBN:4061490613:title (講談社現代新書)



 こんにちもなお、探偵小説作家として知られるコナン・ドイルの生涯を、その作品や生活を通じて明らかにする。特に、ドイルは歴史小説を愛好し、その裏には、母と学生時代に叩き込まれた騎士道精神が認められるという逸話や、晩年心霊学に耽溺し、己が身も省みず、その普及に東奔西走した逸話など、とてもおもしろく、小説のみならず多分野で活躍したドイルが描かれている。巻末の1章では、ドイルと会った幕末の日本人についてのストーリーも紹介されている。平易な文体が印象的な1冊。