浄瑠璃寺(真言律宗 小田原山)




17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義』を読んで、著者が絶賛しており、面白そうだから行ってみた。奈良駅からバスに揺られること40分ほどで到着。ついたとたん、かえるの鳴き声をバックに、うぐいすが朗らかに歌うのでたまげた。京都府木津川市はのどかである。三重塔(写真)、阿弥陀堂を拝観。阿弥陀中尊の光背が圧巻。受付のお姉さんがひどくやる気ないが、阿弥陀中尊はイイ!ただし、創建当時の藤原時代にもし観たとしたら、嫌いになったかもしれない。9体の阿弥陀さまはキンキラリンで、圧倒的に成金趣味である。神秘を感じたとは思えない。ある程度の知恵があれば、権力の象徴として捉えざるを得なかっただろう。しかし、藤原時代に生まれたとしたら、わたしの頭の中には「権力」という概念が無いような気もする(「権力」に類する概念はあっただろうが、たとえば、読み書きができない貧民として生まれて言語能力が低いとか)。しかしなんだな、キンキラリンが剥がれ落ちているところにありがたみを感じるというのも俗物っぽい感じがする。