佐藤優 / 私のマルクス(文藝春秋)

私のマルクス


チェコ神学者フロマートカに強烈に惹かれていく学究生活と同時並行で、1980年代前半、同志社大学神学部内の自治活動に勤しむ変わり者の濃密な青春記。前半の浦和高校時代の描写は1970年代後半の東欧旅行記が面白い。後半の大学時代の描写には業の深い友人たちとの群像劇の趣も多少あり滅法おもしろい。