2005-01-30から1日間の記事一覧

5-3 「純愛」の理念と現実(132〜134)

筆者は森永卓郎による「近代的な恋愛の理念」=「オンリーユー・フォーエバー症候群」を紹介し、「ただ一人の相手を、死ぬまで愛しつづける、という理念であり、言い換えれば「純愛」の理念である」と解説したのち、「実現はある種の困難を伴うものであ」る…

5-2 「妻」の機能と「妾」の機能(129〜132)

筆者は石原千秋の「三千代との「愛」が燃え上がってゆく過程を描いたはずのこの小説(注『それから』)で、代助がたびたび藝者遊びをしていることがそれとなく描かれている」という指摘を確認する。石原の「代助が藝者を抱きながら「幻の三千代」を抱いてい…

5-1「正妻」と「妾」の違い(126〜129)

筆者は夏目漱石『それから』を引き、「現代の感覚からすれば、「妾」の機能は「妻」と変わらない。ならば、妾として置くような女性があるなら、その女性と結婚すればいいではないか、というのが現代の通常の感覚である」と述べた後、「「正妻」と「妾」の間…

概要:第五回 妾の存在意義―愛人論(該当ページ:126〜144、但しこれより後のカッコ内の数字は引用先のページ数をさす)

読書会:第1回 小谷野敦『もてない男―恋愛論を超えて』(1998年、ちくま新書)その5