2005-09-10から1日間の記事一覧

森岡正博 / 生命観を問いなおす(ちくま新書)

80年代に生まれた、ニューエイジ系の環境学や生命観、それらに付随するナショナリズムやロマン主義の批判が大部分を占めるが、梅原猛の脳死論批判の書かれた第6章にいちばん読み応えがある。

ルーシー・フリーマン、屋代通子訳 / なぜノーマ・ジーンはマリリン・モンローを殺したか(扶桑社ノンフィクション)

マリリン・モンローは非常に不幸な育ちで、スクリーンでは生/性の魅惑を放ちながら活躍したが、その一方で酒と睡眠薬と無数のセックスで心身を罰し続け、破滅的な生涯を36歳で閉じた。 書物としては決して品の良いものではないし、同じような記述が何度も繰…

ラッシェル・ベイカー、宮城音弥訳 / フロイト その思想と生涯(講談社現代新書)

精神分析については筒井康隆と菊地成孔が書いているものくらいしか読んだことが無かったので、フロイトがどんなひとだったのか、ということに興味を抱き読んでみた。20世紀初頭にユダヤ人であること、周囲の無理解、子弟との別離、自身の過敏な精神など、フ…