映画美学校/音楽美学講座/クリティック&ヒストリーコース高等科講義@京橋・映画美学校



講師:佐々木敦岸野雄一


佐々木さんは饒舌で、まるで失った声をさっき取り戻してきたかのように延々強度を持って喋り続ける姿にまず圧倒された。講義は2時間オーバーで、さまざまな領域に存在する批評という枠組そのものを、「外」から捉え直そうという提言から始まり、「批評」という仮面を被った物語が多いという指摘につながり、領域横断的に「業界」を超えて批評していかなければつまらないという話があらわれ、やがて岸野さん(教養主義的スタンス)と佐々木さん(相対主義的スタンス)が啓蒙主義的である点では共通することが見てとれ、講義で講師として振る舞うのだからエンライトメントしようとするのは情況が要請したりもするんだよな、でもお二方とも大学や大学院で講師をされているくらいだから資質があるんだろう、そしてわたしは相対主義者だしかし相対主義に偽装した絶対主義なのかもしれないと自分に熱く突っ込みを入れ続ける佐々木さんが面白過ぎて、気付いたら23時。面白いのはだいじですな。