プレイホリック

マトリックス」(1999年、米、ウォシャウスキー兄弟)についてたくさん書こうと思ったんですけど、ちょっとだけにします。


おもしろかったのは、キアヌ・リーブスが「マトリックス」に気づいて生まれ変わるシーンで、
妊娠と出産というイメージがダイレクトに使われていて、「うわー直接的だなあ」と思い、
その前には、精子みたいな形のモンスターが、キアヌのへそから侵入していくシーンなんかも、
ちょっと「エイリアン」みたい。と思いました。マニアなかたには、これはどの映画の
どこどこのシーンからの引用ってわかるのかもしれませんね。たぶんわかるんだろう。


あとは劇中に出てきた「ザイオン」という固有名詞ですね。アルファベットで書くと、Zionって表記に
なると思うんだけど、これってイスラエルにある、シオン山のことで、
聖地エルサレムをさしたり、あとは、集合的にイスラエル民族(ユダヤ人)のことをさすんで、
やっぱりそこらへん、ユダヤキリスト教的世界観を下敷きにしてるのかなあ、なんて
思いました。ちなみにZionをローマ字読みして、固有名詞として使ったのが「ガンダム」かな。
ジオン公国(皇国?だっけ)ってのは、たぶんここから来てると思うんですよ。
ガンダム」ちゃんと見たことないんで分からないんだけど。


マトリックス」の世界観ってのも、やはりキリスト教的なんだな、ってのが
おもしろかったです。というかサイエンス・フィクションの物語構造そのものが
西洋の神話哲学宗教歴史の枠組みを借りて発展したというところもあるのだろうから
これは当然のことである、といわれれば当然のことかもしれない。


しかし、西洋人はカンフー好きだなーと思いましたね。
カンフー映画見るなら、やっぱりブルース・リーが最高だと思います。
ジャッキー・チェンはちょっとぬるいね。凄いは、凄いんだけど、「凄み」はないので。