昔取った杵柄を再度手にすることについて

学生時代に高時給を目当てに始めたアルバイトが、コールセンターの受付スタッフだった。最初は大手ISPの料金センターで1年ほど働き、そのあとやはりウェブ申し込み中心の自動車保険の見積もりセンターで1年ほど働いた。

 

2005年の4月からサラリーマンとして働き出した。江東区にある、とある商社系ICT企業のコールセンターだった。薄給なうえ、夜勤もあり、きつい仕事だった。3年目くらいから体調に異変が生じ、うつ病になった。それでも病院通いをしながら仕事を続けたので、慢性前立腺炎にもなった。もっとも前立腺炎はくすりのおかげで1年くらいで治ったのだが。

 

2011年1月に大手町にある総合商社の本店内の職場に異動し、社内オンサイト中心のエンジニア業務に就いた。顧客からの評判は良かったが、職場環境は最悪だった。嫉妬された上司たちから組織的なパワハラを受け続け、結局休職することになった。1年間休職し、2012年の夏に退職届を書いた。まぁ、正確にいえば書かされたのだが、辞めて正解だっただろう。

 

こういう経緯があったので、健康がある程度回復して2014年にアルバイトを始めたときも、コールセンターで働くことは二度とすまい、と心に決めていた。しかし、いろいろと事情がありーというか、コロナショックの影響も大きいのだがー、お金を稼ぐために、昔取った杵柄を再度手にすることにした。月末の25日から、近場のコールセンターの受付スタッフとして、週4日で勤務することになる。緊急事態宣言の前後2か月にそれなりに労力をかけて、ようやく手にした仕事だ。アルバイトとはいえ、がんばりたいとは思っている。ただし、健康を損ねない程度に。

 

ことし40才になるし、この仕事を何年も続けるつもりはないが、最低1年は働いてお金を貯めてゆきたい。そのあいだに、次のステップについて考えて、人生後半の道筋を付けられればいいのだが。いずれにしても可能な限り淡々と働いて、体調を崩さないことが最優先事項。どう考えてもこの国の将来は暗く厳しいが、そのなかでもなんとかして生き延びていくつもりである。